2012年08月27日

相殺ってなんか頭が混乱する・・??(1)

今日は相殺について、



民法には相殺ってのがあります。これ結構分かりにくいって人多いんではないでしょうか?



相殺とは、


債権者と債務者が互いに同種の債権・債務を持っている場合に、一方からの意思表示によって対等額を消滅させることです。


身近な生活においても知らず知らずのうちに相殺をしていたなんてこともあるはずです。



相殺をするためには法律上一定の要件が必要です。これを相殺適状といいます。



相殺適状、



・債権が対立していること

・双方の債権が同種であること(金銭債権どうし)

・双方の債権が弁済期にあること

・双方の債権が有効であること

・相殺を許す債権であること



こんな具合です。



この要件を満たせば相殺できますが、法律系資格試験においてはむしろ相殺できない場合が重要です。



例えば、


不法行為による損害賠償請求権を受動債権として相殺することはできない(509条)


があります。これを一瞬で理解できた人は素晴らしい頭の持ち主ではないでしょうか。(私は最初は何のこっちゃという感じでした)



まず、

相殺する側の債権を自動債権

相殺される側の債権を受動債権


と言います。(分かりにくいですが覚えるしかありません)



登場人物:A(債権者)、B(債務者)



(事例)

Aは以前、Bに対して100万円を貸した。しかし、弁済期を過ぎてもBはまだ返済していない。(A→Bと表記)

ある日、BはAが運転する車に轢かれた。(過失はAに100%)ここでBはAに対して治療費などの不法行為による損害賠償請求権が発生する。(A←Bと表記)

ここで、Aは相殺してやればチャラにできると考えるが、果たしてそれはできるのか?


これはできません。509条がそう言っています。



Aが今回相殺しようとしているので、Aの持つ貸金債権が自動債権となります。ということはBの不法行為損害賠償請求権は受動債権ということになります。



条文にそのままあてはめると相殺できるわけがありません。



理由はBに現実に100万円が行き渡らないからです。Bには現実に治療費が必要です。しかし相殺が許されてしまえばBに100万円は渡りません。その結果Bは治療を受けることができないからです。


しかし、逆にBの方から相殺を申し出る(Bの債権を自動債権として)のであれば相殺はできます。現実にBに100万円が行き渡らないとしても、Bの方から言い出してるのだから、Bの手元には十分治療費はあるだろうからです。



これを言うならば、


不法行為による損害賠償請求権を自動債権として相殺することはできると表現できます。



民法を勉強する上では条文の意味をしっかり考えずにタダまる暗記をしてもすぐ忘れてしまいます。条文の意味が理解出来れば記憶はずっと維持できます。



私も理解することにかなり時間を要しました。



しかし条文というものはうまいこと作ってありますね。



よろしくお願いします。



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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 12:23| Comment(0) | TrackBack(0) | (民法)相殺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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