2012年08月31日

権利の濫用はダメですよ!

今日は民法第1条第3項の権利濫用の禁止について、


現代社会において正当な権利があるならばそれを自由に行使できることは法治国家である日本においては当然のことです。誰も文句を言うことはできんません。


しかし、権利行使が時には度を超えてしまうことがあります。この場合、権利行使の裏側で必ず泣く人が出てきます。


この泣く人を保護するために権利濫用の禁止があります。


有名な判例があります。結構出てくる判例ですので覚えておいて損はないと思います。


宇奈月温泉事と言います。


登場人物: A(土地所有者)、B(温泉会社)、C(土地の買受人)


(事例)

Bは温泉業を営んでおり、数キロ先にある温泉から湯引管を使いお湯を引いていた。Bは土地の利用権を全て獲得していたつもりだったが、ほんの一部(2坪)だけ利用権を得ていない土地を湯引管が通過していた。

その利用権を得ていない土地はAが所有していたが、悪だくみを考えたCはその土地(傾斜がひどく使い物にならない)を極めて安く買い取った。

Cは後日、Bに対して不法占拠を理由に所有権に基づく妨害排除請求をし、それができなければ、その土地を法外な値段で買い取るよう迫った。しかし、Bはこれに応じなかったため、CはBに対して所有権に基づく妨害排除請求として湯引管の撤去を求めて提訴した。

Cの請求は認められるか?


なるほど、確かに湯引管は土地利用権を得ていないわけだから、不法占拠状態ということでCの請求は認められると考えることもできそう・・


でもCは元々、こういう事情を利用して金儲けしてやろうと考えた悪人ともいえる。


仮にCの請求を認めてしまうと、Bの温泉は廃業を余儀なくされ、周辺住民も温泉を利用する事ができなくなりあまりにも被害が大きすぎる。


それに対してCの請求を認めなかったとしてもCにとってはなんら大した損害はない。(別に土地のごく一部に管が通っていようが邪魔にもならない)


結果的に、Cの権利行使の元々の原因が悪質であり、その裏で泣く人が多数出てきてしまうこととなり、Cの権利行使は濫用と判断され結局負けとなった。


まぁ、普通に考えれば当然の結果と言えそうですよね。悪人が守られる法律であってはいけないと思います。


皆さんも権利があるからと言って過信してしまうと後で濫用なんてことになるかもしれませんので気をつけてください。


よろしくお願いいたします。



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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 09:21| Comment(0) | (民法)その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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