2012年09月24日

(民法)質権について〜動産質


質権と言えばやはり質屋のイメージがあることから、動産を担保にする動産質を真っ先に思い浮かべやすいのではないでしょうか。

お金を借りるために質屋にブランド物を持って行った経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

今回は、動産質についてです。

(事例)
AはBに対して、お金を借りるためにA所有の高級ブランドのバッグを質物として質権を設定し、現実に引き渡した。

1、Bは修理の為にAに対して、バッグを引き渡した。その後、BはAに対してバッグの返還請求ができるか?

2、Bはバッグを遺失してしまった。そして、そのバッグをCが拾った。BはCに対して返還請求ができるか?

3、BはCによってバッグを奪われてしまった。BはCに対して返還請求ができるか?


まず、AがBに対して質権を設定した。という文言から、Bが質権者で、Aが設定者であることを間違いなく読み取ってください。出発点を読み間違えると、混乱してしまいますので。

民法352条です。

動産質権者は、継続して質物を占有しなければ、その質権をもって第三者に対抗することはできない。

とあります。動産質権の第三者対抗要件は質物の占有です。

(1)
BはAにバッグを引き渡すことによって質物の占有を失いました。よってBは第三者に対しては質権を対抗することができません。しかし、質権そのものが消滅するわけではありません。第三者対抗要件が無くなるだけです。では、Aに対してはどうでしょうか?Aは質権設定契約の当事者ですので、第三者ではありません。よって、BはAに対して、質権に基づきバッグの返還請求をすることができます。(物権的返還請求権)

(2)
Bはバッグを遺失することにより、占有を失っています。ですので、第三者対抗要件はありません。第三者であるCに対しては、当然質権を主張することはできませんので、返還請求ができないという結論にいたります。

(3)
今度は、Bはバッグを奪われています。ここで登場するのが民法353条です。

353条:動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる

とあります。

Bは占有を失っていますから、Cに対して質権に基づいて返還請求をすることはできませんが、この規定を使って占有回収の訴えにより請求できるのです。(占有を奪われてから1年以内)

以上、動産質についてでした。

お読みいただきありがとうございました。

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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 17:25| Comment(0) | (民法)質権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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