2013年02月10日

行政手続法〜第24条 聴聞調書及び報告書



聴聞が終結すれば主宰者は2種類の書類を作成することとなります。


調書報告書です。


第24条 聴聞調書及び報告書
1 主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。
2 前項の調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日ごとに、当該審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。
3 主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第一項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。
4 当事者又は参加人は、第一項の調書及び前項の報告書の閲覧を求めることができる。



1項について

主宰者は調書を作成しなければなりません。


調書とはなんでしょうか?


調書とは、裁判に関連して個別の手続の経過・内容などにつき,あるいは関係人の供述につき,それらが現に行われたということを,記録にとどめ,後日の真実証明に役だてる目的で作成される文書。を言います。(コトバンクより


聴聞は裁判ではありませんが、聴聞が現に行われたということを証明し、その経過がどういうものであったのかという記録しなければなりません。そのために作成されるのが聴聞調書です。そして、その調書には当事者・参加人の陳述の要旨も記載しなければなりません。


2項について、

1項で作成した聴聞調書は、各期日ごとに作成する必要があります。続行期日があり、聴聞に何日もかかったような場合は、その都度作成する必要があるという事です。


後段の‘審理が行われなかった場合’とありますが、聴聞において審理が行われない場合などあるのか不思議ですが、明らかに当事者が違反しており、不利益処分を受けてもおかしくないというような事案の場合は審理をするまでもないという事でしょう。


その場合は、聴聞終結後、速やかに調書を作成するという事になります。


3項について

主宰者は報告書も作成しなければなりません。


この報告書には、主宰者の意見を記載しなければなりません。何についての意見かというと、‘不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見’です。


被処分者にとって不利益処分は死活問題になりえますから、もう必死で様々な主張をすることでしょう。その主張に対して、理由がるかどうかの主宰者なりの意見を記載するのが報告書です。


そして、主宰者は聴聞調書と供に報告書も行政庁に提出することとなります。


聴聞調書と報告書はそれぞれ、意味内容が違いますので、きっちり区別して理解しておきましょう。


4項について、

当事者・参加人は(当事者等ではない)は作成された調書と報告書の閲覧をもちろん求めることができます。



では、こうして主宰者が作成した調書と報告書を受け取った行政庁は、それをどのように扱えばよいのでしょうか?

条文を確認してみましょう。

第26条 聴聞を経てされる不利益処分の決定
行政庁は、不利益処分の決定をするときは、第二十四条第一項の調書の内容及び同条第三項の報告書に記載された主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。


行政庁は不利益処分をするときは、この主宰者作成の調書と報告書を‘十分に参酌’しろ!と言っています。


参酌とは何か?


参酌とは、他のものを参考にして長所を取り入れること。を言います。(コトバンクより)


何も必ずそれに従えということではないんです。あくまで、参考程度でいいという事になります。その代り、十分に参考にしろ!という事になります。


行政庁は主宰者作成の調書ととりわけ報告書に拘束されるわけではありませんのでご注意を!


【問題】
聴聞の主宰者が聴聞の結果作成される報告書に当事者等の主張に理由があるとの意見を記載した場合には、行政庁が報告書の記載に反して不利益処分をすることは許されない。



【答え】
 ×


お読みいただきありがとうございました。




不利益処分の回もあと少しで終わりです。
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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | (行政手続法)不利益処分 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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