2013年03月17日

民法第535条 停止条件付双務契約における危険負担




今回は、535条の停止条件付双務契約における危険負担についてです。


なんかタイトル見ただけでなんじゃこれって感じですよね〜。


できるだけ分かりやすく解説いたしますのでよろしくお願いいたします。


では事例からスタートです。

【事例】
Aは新車を購入することを条件として、現在所有している車XをBに売る契約をした。
まだ新車を購入していない段階で、車Xが津波で滅失した場合、民法上どうなるのか?



これ、停止条件付売買契約ですね〜。


停止条件付売買契約とはある条件が成就した場合に、売買契約の効果が発生するというものです。


今回の場合、新車をAが購入すれば、AとBの車Xの売買契約の効果が発生するということになりますね。


では、新車を購入していない(条件が成就していない)段階で車Xが不可抗力で滅失してしまったらどうなるのでしょうか?


これが、停止条件付きの売買契約でなく単なる売買契約だったら…つまり、単なるAとBの車Xの売買契約だったら、民法534条1項の債権者主義となりますね。

債権者の危険負担についておさらい


では停止条件が付いていた場合に何か変わるのでしょうか?


第535条1項
前条の規定は、停止条件付双務契約の目的物が条件の成否が未定である間に滅失した場合には、適用しない。


ちゃんと条文が用意されていますね。前条の規定とは、債権者の危険負担のところです。


条件が成就していない段階で目的物が滅失した場合、前条は適用しないと言っていますね。


ってことは、債権者主義ではないということを意味しています。つまりは債務者主義だと言っていますね。


ですで、新車を購入して、条件が成就すれば、売買契約の効果が発生し、車Xの所有権はBに移転するが、Aはその代金を請求することはできません。(債務者主義なので債務者Aが泣くんでしたね)



では、上記の事例で、車Xが滅失ではなく損傷だった場合はどうでしょうか?


第535条2項
停止条件付双務契約の目的物が債務者の責めに帰することができない事由によって損傷したときは、その損傷は、債権者の負担に帰する。


この場合も、条文がちゃんと用意されています。


不可効力で損傷した場合は、逆に債権者主義をとります。


なので、車Xが津波で損傷した場合、条件が成就すれば、その損傷した車Xの所有権はBに移転し、Aは代金を全額請求することができるということです。(債権者主義なので債権者Bが泣くんでしたね)



では、最後に、条件が成就する前にAの責めに帰すべき事由により車Xが損傷した場合はどうか?


今回はAに過失がありますので危険負担は関係がありません。


第535条3項
停止条件付双務契約の目的物が債務者の責めに帰すべき事由によって損傷した場合において、条件が成就したときは、債権者は、その選択に従い、契約の履行の請求又は解除権の行使をすることができる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。


この場合、Bは履行の請求か、契約の解除のどちらかを選択することができます。


つまり、Bは損傷部分を修理して契約の履行をしてもらうか、もうそんな車はいらないと契約を一方的に解除することができるのです。それと合わせて、損害があれば損害賠償をすることもできると言っています。



ここは、目的物が滅失なのか損傷なのかで結果が変わってきてしまいますので注意が必要です。


お読みいただきありがとうございました。




順位がちょっと下がってしまいました。皆さんのポチをお願いいたします。

 ↓
にほんブログ村 資格ブログ 行政書士試験へ

民法一筋に生きた我妻先生の「民法案内」

posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 11:18| Comment(0) | TrackBack(0) | (民法)危険負担 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/347411284

この記事へのトラックバック

▲ページの先頭へ