2013年09月07日

(憲法)警察予備隊違憲訴訟



こんばんわ^^


最近何やら「竜巻」がよく発生して被害が出ているようですね。竜巻なんてアメリカだけの話かと思いきや、まさか日本でこんなに被害を出すことになろうなんて…
皆さんも用心してください。と言ってもどのように用心すればいいのか分かりませんが…


では、本日は我が国日本における裁判所が持つ強力な権利である「違憲審査権」についてです。


日本国憲法第81条  
最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。

※条文上は最高裁判所にのみ違憲審査権があるように読めますが、下級裁判所にも違憲審査権はあります(最大判昭25.2.1)



憲法は第98条において、その最高法規性を謳い、法令その他国の行為は憲法に反することができません。全ては憲法の範囲内においてでしかすることはできないのです。


であれば、それを最終的にチェックする制度が必要になります。それが違憲審査制というわけです。それを裁判所が担っているわけです。


違憲審査制は裁判所を介して各種憲法上の国民の権利を保障することに意味があります。

第98条  
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。



【事例】
旧社会党の党員であるAは当時存在した警察予備隊の設置・維持に関する国の行為一切は憲法9条に違反するとして無効の確認を求めると供に、具体的な訴訟に関連していなくても裁判所が違憲審査権を直接適用するのは当然である旨を主張しました。

 ※警察予備隊…戦後に治安維持と防衛のために設置され、警察力を有していました。しかし、実際は陸軍的な要素を持ち、現在の自衛隊の前身とされています。

日本国憲法第9条  
1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。



まず、判例は何と言ったのかを最初に紹介いたします。


わが裁判所が現行の制度上与えられているのは司法権を行う権限であり、そして司法権が発動するためには具体的な争訟事件が提起されることを必要とする。我が裁判所は具体的な争訟事件が提起されないのに将来を予想して憲法及びその他の法律命令等の解釈に対し存在する疑義論争に関し抽象的な判断を下すごとき権限を行い得るものではない。けだし最高裁判所は法律命令等に関し違憲審査権を有するが、この権限は司法権の範囲内において行使されるものであり、この点においては最高裁判所と下級裁判所との間に異るところはないのである…要するにわが現行の制度の下においては、特定の者の具体的な法律関係につき紛争の存する場合においてのみ裁判所にその判断を求めることができるのであり、裁判所がかような具体的事件を離れて抽象的に法律命令等の合憲性を判断する権限を有するとの見解には、憲法上及び法令上何等の根拠も存しない。


一部を抽出しましたが、このように述べています。


簡単に言いますと…裁判所の違憲審査権は司法権の範囲内でのみ行使できるのであり、具体的な事件・紛争が何も起きていないのに抽象的に憲法判断をすることは日本においては予定されていない。こんな感じでしょうか。(司法権とは…


この判例は、日本の違憲審査制は抽象的違憲審査制ではなく、付随的違憲審査制であると判旨しています。


付随的違憲審査制…具体的な訴訟事件が前提としてあり、その解決に必要な限りにおいて違憲審査権を行使できる(アメリカ、日本など)

抽象的違憲審査制…具体的な訴訟事件が存在していなくても、裁判所が法令等について違憲審査権を行使することができる。(ドイツ、イタリアなど)


事例はAが特段具体的な事件が何も起きていないのにも関わらず、警察予備隊は違憲だ!判断しろ!と言って提訴したわけなんですが、日本は上述の通り付随的違憲審査制を取るので、憲法判断はできません!と結局却下判決となりました。


付随的違憲審査制を取る理由としては、

・憲法第81条は第6章の「司法」に規定されている
・民主主義社会においては裁判所が持つ違憲審査権は抑制的であるべきである。
・抽象的違憲審査制を認めてしまうと、裁判所に消極的な立法作用を認めてしまう事になり三権分立の原則に反する。(一般的効力説による)



等があります。


ちなみに、違憲と判断された法令等はどうなるのでしょうか?


個別的効力説…違憲と判断されれば、当該事件に限ってのみ無効となり、当該違憲とされた法令等は一般的に効力を否定されない。国会の改正・廃止措置を受けて初めて効力を失う。
一般的効力説…違憲と判断されれば、国会の改正・廃止措置を待たずに確定的に無効となる。


付随的違憲審査制を取る日本においては、個別的効力説と結びつくのが当然のような気もしますが、実際は、違憲と判断された法令は、国会の改正・廃止措置があるまで事実上効力は失われます。そして、違憲判断は政府・国会に対して改正・廃止措置を要請するような力を持っていますので事実上は一般的効力説だという事ができるのではないでしょうか。


少しごちゃごちゃしていて難しく感じるかもしれませんが、大切なところですので、判例の内容は是非理解しておいてください^^




お読みいただきありがとうございました。

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行政書士試験に判例は欠かせない!重要判例集

posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 20:36| Comment(2) | TrackBack(0) | (憲法)統治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
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Posted by サイト管理人 千葉 at 2013年09月08日 14:42
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Posted by ブログ運営者 安居寛文 at 2013年09月08日 15:47
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