2013年09月22日

(民法)遺留分の計算方法



もうすっかり秋の気配ですね♪秋と言えば…食欲?スポーツ?読書?

どれも大切ですね♪私は今年の秋は体力作りに励む予定でおります♪♪


では本日もよろしくお願いいたします。遺留分の計算方法についてです。


遺留分とはそもそも何なのか?説明できますでしょうか?

遺留分とは…被相続人の財産のうち、兄弟姉妹以外の相続人に対して保障された一定割合のことを言います。


なぜ、遺留分なるものが存在するのかというと、世の中、財産を残して亡くなるという方は意外と多く存在していて、残された(る)家族は、実はその財産を当てにして日常生活を送っていることがあり、ある日突然被相続人が亡くなり、遺言で「全財産を○○団体に遺贈する」などとされてしまっていると、残された相続人はその後の生活に支障が出てしまう可能性があるからなんです。だから、法律が一定の割合については、相続人に残してあげるとしているわけなんです。本来であれば、被相続人の最終意思を尊重して遺言どおりにするのがベストなのかも知れませんが、そういう理由が存在します。
また、被相続人の相続財産は、被相続人だけではなく、潜在的に相続人の助けもあって生まれた財産であるという考えも遺留分の存在理由の一つとされているようです。


【事例】
Aが死亡し、Aの死亡時の財産は800万円で、負債はありませんでした。Aは遺言書において、甲に対して500万円を遺贈するとし、また、死亡する5カ月前に乙に500万円、死亡する8か月前に丙に1700万円を贈与しています。Aの相続人は子であるBのみです。

1、Bの遺留分はいくらとなるか?
2、Bは誰に対していくらの遺留分減殺請求ができるか?



1について、

まず、遺留分の割合について条文を確認してみましょう。


民法第1028条 遺留分の帰属及びその割合  
兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める割合に相当する額を受ける。
一  直系尊属のみが相続人である場合 被相続人の財産の三分の一
二  前号に掲げる場合以外の場合 被相続人の財産の二分の一



相続人は子であるBのみですから、1028条1項2号にあるように、被相続人Aの財産の2分の1が遺留分となります。


次に、遺留分の計算の算定となる基礎額についてです。


民法第1029条 遺留分の算定
遺留分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与した財産の価額を加えた額から債務の全額を控除して、これを算定する。

民法第1030条
贈与は、相続開始前の一年間にしたものに限り、前条の規定によりその価額を算入する。当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与をしたときは、一年前の日より前にしたものについても、同様とする。


以上の規定により、遺留分を算定する為の基礎額は、


800万円(相続開始時の財産額)+500万円(相続開始前5カ月分)+1700万円(相続開始前8か月分)-0円(負債)=3000万円となります。


そして、民法1028条1項2号により、相続人の遺留分は3000万円の2分の1で、1500万円ということになります。相続人は子であるBのみですから、Bの遺留分は1500万円ということになるわけです。


2について、

ではいくら請求することができるのかについてですが、


BがA死亡時に既に受け取った財産は、800万円から遺贈分の500万円を差引いた300万円です。この300万円は既にBの手元にあるので、遺留分である1500万円から300万円を差引いた残り「1200万円」を請求することになります。


次に誰に請求することができるのかについてです。


条文を確認してみましょう。


民法第1033条 贈与と遺贈の減殺の順序
贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、減殺することができない。

民法第1035条 贈与の減殺の順序
贈与の減殺は、後の贈与から順次前の贈与に対してする。


つまり、遺贈があれば遺贈を先に減殺して、残額は後の贈与(死亡時期に近い方)を先に減殺していくという流れになります。


よって、Bが請求すべき相手と金額は、まず甲に対して500万円、次に乙に対して500万円、最後に丙に対して200万円となります。


仮に乙が無資力だった場合

民法第1037条 受贈者の無資力による損失の負担
減殺を受けるべき受贈者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する。


として、丙に対して、残額700万円を請求するということはできません。その負担は遺留分権利者であるBが負いなさいということになっております。


本日は以上とさせていただきます。


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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 23:07| Comment(0) | TrackBack(0) | (民法)遺言 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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