2014年01月19日

(行政法)法律による行政の原理 その2




法律による行政の原理は…「様々な行政活動は、法律の定めるところにより、法律に従って行わなければならない」という法原則…でした。


もう少しその中身を具体的に見ていくことにします。


この中には、以下の重要な2つの原則が存在します。


・法律の優位の原則

・法律の留保の原則



似たような言葉ですが、この2つの違いを理解することは重要となります。



法律の優位の原則について、


この原則を簡単に言うと…「行政活動は、現に存在している法律に違反して行われてはならないという原則」…となります。


この原則は、例えば、行政行為はもちろんのこと、行政立法、行政契約、行政指導などといった全ての種類の行政活動について当てはまります。(権力的な行為であるかどうか、個別具体的な行為であるかどうか、私人の権利義務関係に直接影響を及ぼす行為であるかどうかは無関係)


全ての行政活動は、現行法の範囲内でしか行うことができないわけです。



法律の留保の原則について、


この原則を簡単に言うと…「行政活動を行おうとする場合は、それには必ず法律の根拠(授権)がなくてはならないという原則」…となります。


この法律の留保の原則の適用範囲には、様々な説が存在します。例えば、

・全部留保説
・侵害留保説
・権力留保説
・重要事項留保説

等々ありますが、これについてはまた後日…




さて、この「法律の優位の原則」と「法律の留保の原則」ですが、一見すると似たようなことを言っており、その違いがよく分からないと思われるかもしれません。


では、少し具体例を出して考えてみたいと思います。


平成25年度の試験に、「犬税」の問題が出ていたかと思いますが、今現在、国がこの「犬税」を導入することはできません。それはなぜか…?



法律の優位の原則は、行政活動は現行法に違反してはならないというものでした。これを裏を返して読んでみると、「行政活動は、現行法に違反していないのであれば、何をしてもいい」となりますね。



また、現在の税法に、「犬を所有する者は、犬税を納めなくてはならない」などという条文は存在しませんが、「この犬税を取ってはいけない」という条文も存在しません。



だとすると、仮に、財務省や国税庁が、独自の判断で「犬税」を徴収することにしたとしても、現行法には違反しないということになります。つまり、「法律の優位の原則」に違反しないことになるわけです。



このように、「法律の優位の原則のみ」だと、このような国の独断行為(犬税の徴収)を防ぐことはできないわけです。



そこで登場するのが、「法律の留保の原則」というわけです。



つまり、「犬税」を徴収するためには、必ず法律の根拠(授権)がなくてはならないとすることにより、国(財務省、国税庁)の独断を防ぐことができるわけです。



イメージとしては、法律の優位の原則では補えずに漏れる部分を、法律の留保の原則によってカバーしている…という感じでしょうか。



以上より、犬税を国が徴収しようとすれば、租税法律主義の下、立法をした上で行わなければなりません。(現在、法律がない以上、導入はできない)



少し、細かい話になってしまいましたが、法律による行政の原理は行政法を学ぶ上で重要な部分ですので、理解をしておくことは大切かと思います。




本日もお読みいただきりがとうございました。


行政書士試験六法がズラリ!



ランキングポチッ!よろしくお願いいたします。
↓↓↓↓↓








posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 14:21| Comment(0) | TrackBack(0) | (行政法)総論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

▲ページの先頭へ

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。