2014年04月06日

少しブレイク〜民法雑談




さて、今回は雑談と称して、基本的なことを少しお話をしてみようと思います。


行政書士試験に判例は欠かせない!重要判例集



まずは、以下の規定を少し見てみます。


民法第614条 賃料の支払時期
賃料は、動産、建物及び宅地については毎月末に、その他の土地については毎年末に、支払わなければならない。ただし、収穫の季節があるものについては、その季節の後に遅滞なく支払わなければならない。



賃料の支払い時期についての規定です。


内容は至極簡単で、動産・建物・宅地の賃料は、月末払い、その他の土地は年末払いとするという内容です。


「なるほど〜、賃料は月末払いか〜理解した!」と思われるかもしれませんが、そこで終わってはダメです。



法律には確かにそう書いてあるけれども、実際、世の中には賃料を「月初め」とか「前月末」までに支払わなければならないとされていることがほとんどです。



法律には、後払いと書いてあるけれども、実際は、ほとんど先払いの取り決めになっているわけです。じゃあ、この先払いの取り決めは、法律違反になるんじゃないの?なんで先払いがまかり通っているの?と疑問を持たれることでしょう。




実はこれ、全然法律違反でも何でもないんです。



なぜかというと…キーワードは、「任意規定」と「契約自由の原則」です。




民法第91条 任意規定と異なる意思表示
法律行為の当事者が法令中の公の秩序に関しない規定と異なる意思を表示したときは、その意思に従う。





91条が言う、法令中の公の秩序に関しない規定とは、任意規定のことを指し、当事者は、その任意規定と異なる内容の契約を自由に締結することができます。(近代私法の三大原則の一つである「契約自由の原則」)




契約自由の原則…資本主義が確立された現代社会において、経済の発展のためには、経済的な諸取引の自由を確保する必要があり、そのためには、契約内容も国家からの干渉を受けることなく自由に決めることができなければならないという原則。



まさに民法第614条は典型的な任意規定であって、契約自由の原則から自由にその内容(賃料を月初めや月中払い、半年に一回払うなど)を決めることができます。(ただ、公序良俗や他の強行規定に反するものは無効)



逆に、民法第91条の裏解釈として、法令中の公の秩序に関する規定(強行規定)については、当事者間でそれと異なる契約を結ぶことはできません。強行規定には、公の秩序に関する一定の政策目的があって、これに反する契約を自由に結ぶことができるとすると公の秩序が犯されてしまうということから、強行規定に反する内容の契約は、無効となります。



例えば、以下のような規定があります。


民法第446条第2項
保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。




この規定は強行規定と解され、契約自由の原則だ!と言って、これに反して、口頭で保証契約を締結したとしても、それは強行法規違反ということになり、効力は生じないということになると考えられます。



強行規定は、契約自由の原則を排除する存在であるということです。




また、裁判所が、当事者間の紛争を解決するときには、強行規定は直接の裁判規範となるのに対して、任意規定はあくまで最終的に補充的に持ち出されることになります。つまり、まずは当事者間での契約内容を裁判規範とし、その内容に欠落個所があったり、あいまい不明確な個所があったりした場合に、任意規定を持ち出して、その個所を補充しながら、間接的に裁判規範とするということです。




民法の大半は任意規定によって定められています。



以上、今回は、分かっているようで分かっていない任意規定についてでした。




お読みいただきありがとうございました。


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posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | (民法)その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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