2012年08月22日

民法上の取消しと第三者について。

民法を勉強していると契約取消しやら無効やら解除やら似たような内容のものがたくさん出てきます。


最初は私もどれも契約を白紙にするんだから同じじゃないの??

みたいな感じで勉強していましたが、民法上は明確に区別されています。


どの法律系資格試験においてもこの区別は明確にしたうえで内容を理解しなくてはなりません。


では、取消しについて、


民法上、意思表示を取消すことができる場合として、


1、制限行為能力者の意思表示

2、詐欺による意思表示

3、強迫による意思表示


があります。これらは瑕疵ある意思表示(2,3)として取消しの対象となります。


では上記取消しをするに第三者が現れてしまった場合は取消しの効果はどうなるのか??第三者の利益のことも考えなければなりません。


そこで民法は第三者のこともちゃんと考えた解決法を用意しています。


1、制限行為能力者の意思表示の場合

 

この場合は制限行為能力者の勝ちとなります。無条件で取消を第三者に対抗することができます。第三者がいくら善意であっても、対抗力を備えていたとしても勝ち目はありません。制限行為能力者を保護すべきという考えの方が強いんです。


2、詐欺による意思表示


この場合は少し第三者にも有利な解決方法となっています。なぜかというと、詐欺にあうような人は腹黒い人が多い!からです。おいしい儲け話にのっていっちょ儲けてやろうと考える人が多いのです。ですから、そういう人達は保護すべきではありません。しかし、騙されてかわいそうな面もありますので、以下の解決の仕方をします。

表意者(騙された人)は第三者が詐欺であるという事実を知らずに取引に入ってきた場合は取消しは出来るけどもその取消しを第三者に主張することはできません。

善意(有過失OK)の第三者には対抗できないという有名なやつです。腹黒い人間と善人の第三者であれば後者を保護すべきであると民法は考えます。

しかし、第三者が悪意であれば取消しを対抗することができます。腹黒い人間と悪人の第三者であれば腹黒い人間の方がまだマシだろうと民法は考えます。


なかなか妥当な結果ではないでしょうか。


3、強迫による意思表示


この場合は表意者は無条件で第三者に取消しを対抗することができます。強迫されてやむを得ず意思表示せざるを得なかった人に落ち度はなく、最も保護しなければならない人と民法は考えます。ですので第三者は常に負けということになります。


これも妥当な結果ではないでしょうか。


以上3つ(第三者による詐欺もありますが)は基本中の基本であり、資格試験においては頻出ですので完璧に理解しておく必要があります。最初は頭がこんがらがってとっつきにくいかもしれませんが・・


また、実務をやるにおいてもこの辺の知識は必要となります。


posted by 行政書士試験WEBアドバイザー YASUHIRO at 09:51| Comment(0) | (民法)取消しと第三者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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